第14冊目

毎月父さん ヒラマツミノル
第14冊目は「毎月父さん」。
主人公の格闘家がマイホームパパを目指すホームコメディ。
主人公は格闘家。なんか知らんが強いらしい。
ある日、象に負けなんだかんだあってマイホームパパになることを強いられる。
一読した感じでは、ちょっとなにしたいんだろっていう感じが無くもない。
ただ、最強の使いどころが非常にうまく、ほんまに強いんやろなーと感じさせてしまえるのは一品。
なんか読んでしまえる一作でした。
ちなみに一番好きなシーンは、「おまえ本当に細かいなー!」と言うシーンでした。

あーあんまりほめられなんだ…

毎月父さん 1―最強ロマン派 (ビッグコミックス)

毎月父さん 1―最強ロマン派 (ビッグコミックス)

第13冊目

羽衣ミシン 小玉 ユキ
13冊目は「羽衣ミシン」。
内容をばらしてしまうと現代版鶴の恩返し。
みんなが知っていて、他でも多くパロディなどされているが、が、が!
小玉ユキさんはそんな印象もさらりと裏切ってくれます。
主人公のキャラがいいのか、話の進め方がいいのか、なにがいいのか分からない。
逆に言うとなにもかもがいいのかもしれない。
なかなかスマッシュな作品です。
話の長さも、絵も、話の流れも、なにもかもが読みやすい。

ちなみにこの本と出合ったのは、なんとなく。
梅田の紀伊国屋でマンガを大量に買ってきたときにふと目にとまったから買いました。
紀伊国屋は、どこになにがあるのかよくわからんし、品ぞろえも偏ってるけど、
出入り口付近の平棚はすごく好きだ。
けっこう強引に趣味を押し付けてる感じがでてる。
あと、なんか品揃えが女の子シフトな感じがするところも、
今まで知らなかったマンガに出合えて感謝しています。

話はそれたけど、「羽衣ミシン」お勧めです!

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

羽衣ミシン (フラワーコミックス)

第12冊目

鳥山明○作劇場 鳥山明

12冊目は、鳥山明○作劇場。
タイトルの○の部分には、「駄」やら「傑」好きに入れてくれという鳥山明のデビュー作からの短編集。
アラレちゃんや、ドラゴンボールが有名だけれど僕は、「COWA」や「サンドランド」といった短編?中編?漫画が好みです。
なぜって言われても困りますが…
なんといっても世界が面白い。ドラゴンボールやアラレちゃんみたいな見たこと無いような世界がグバーっと広がっとります。
んでもってメカがメカメカしい。やっぱりこんなんがいいんよーって思っちゃいますよねー。
ちなみに、これに収録されている一番古い作品は、1978年。
今から30年近くも昔の作品になるわけで、やっぱり古さは感じます。
でも、その古さが妙に新鮮で新しいような、なんというかかんというか。
とにかくお勧めです。

鳥山明○作劇場 1 (ジャンプコミックス)

鳥山明○作劇場 1 (ジャンプコミックス)

第11冊目

MASTERキートン 勝鹿北星浦沢直樹
第11冊目は「MASTERキートン」。
主人公は冴えない中年、平賀・キートン・太一。
妻には逃げられ、自分のやりたい仕事はできず、毎回いろんな騒動に巻き込まれ貧乏くじを引き続ける。
だが、物腰は柔らかで、元SASの先頭のエリート。
テロリストや犯罪組織と戦う際は、知識と経験でかっちょよく切り抜ける。
危機を切り抜ける際の多彩なアイデアは、「冒険野郎マクガイバー」と似通い、その辺にあるものを利用する。
普段は冴えない男が、悪いやつらをやっつける。そのシチュエーションだけである種燃え上がるものがあるのだが、
この漫画が一流なところは、人物描写である。
ちょっとした脇役でさえ、なんとなく感情移入してしまいその人の生活を想像してしまう。
ひょっとしたら本当にいるんじゃないか?とも思ってしまうほど生き生きとしている。
ちなみに僕の浦沢さん漫画の一押しの部分は、笑顔だ。笑顔が好きだ。
MASTERキートンもちょっとでも読むと、元気になってしまう。
キャラクターの笑顔から元気がもらえる気がする。
お勧めです。

MASTERキートン (1) (ビッグコミックス)

MASTERキートン (1) (ビッグコミックス)

第10冊目

イキガミ 間瀬元朗
第10冊目は「イキガミ」。
「国家繁栄維持法」という約1000分の1の確立で選ばれた若者を意図的に殺してしまう法律のある世界を描いたヒューマンドラマ。
この法律は、生の価値を再認識させることで国の繁栄を維持することを意図されており、24時間前に選ばれた若者に死亡予告の通知を出す。
その死亡通知を受け取ってからの若者たちを描くことで極限状態のドラマを描いているわけです。
国家という強大なものに理不尽に殺されるそれだけでも見ていてつらいものがあるのに、この漫画の中に出てくる人たちの死ぬタイミングはかなり絶妙で、なんていうかつらい。
絶好調の時や、最底辺の時、そんな時に死を宣告された若者たちがあがいたり、あきらめたり、最後に自分のできることを行動する、そんな姿に人は涙腺をやられちゃうのだろう。
ちなみに僕は泣きませんでした。
漫画に、勢いやテンポがあり、「国家繁栄維持法」なんていう結構無茶な設定も納得させられてしまう。
ずばーと読みきってしまいました。
お勧め。

ただ、個人的には、もっと明るい漫画が好きです。

イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

第9冊目

帯をギュッとね! 河合克敏
第9冊目は「オビギュ」ですね。
帯をギュっとね!」は、高校で出会った少年5人が、柔道部を立ち上げ全国制覇を目指すというスポーツ漫画。
スポーツといえどもなんだかんだでサンデー漫画はそのへんけっこうサラリと書いてしますので、
血の汗流せ!弱音を吐くな!という熱血っ!のにおいはそんなにしません。
軽妙にコミカルタッチに柔道を描いて、んでもって団体戦に重きを置いているので、今までの個人技として柔道を描く漫画とはちょいと違います。
そうなんです、「帯をギュッとね!」は、『ニューウェーブ柔道漫画』と銘を打たれていただけあり今読んでもあまりに新鮮な柔道漫画なんですよ。
まず、主人公たちが部を立ち上げているので、スポーツ漫画でありがちな先輩後輩の上下関係がない。これはでかい。
そんなわけで、ほんとに軽快、さっぱりとした漫画です。
夏にはお勧め!

帯をギュッとね! (1) (小学館文庫)

帯をギュッとね! (1) (小学館文庫)

第8冊目

団地ともお 小田扉
第8冊目は、「団地ともお」。
団地ともおは、団地に住むごくごく平凡な一家の末っ子長男小学生ともおの日常。
ともおの小学生らしい大暴れを交えつつ、たまにはブラックかつ不条理なオチが待つという、なんともな漫画。
あまりのアホさに笑いが止まらず、あまりの悲しさに涙が止まらず、あまりの懐かしさに思い出はあふれ出す。
「僕がここにいる…」なんて感じる人はけっこういるのではないだろうか。
ちょっとまじめに書くと、この漫画はレトロと思われがちなのだが、実際はレトロ風味ファンタジーと捕らえたほうがしっくりくる。
ともおの日常は我々の日常とあまりに切り離され、日々日々まじめに働くサラリーマンの私はあの頃は楽しかったと昔を思い描く。
小学生がともおを読んだところで、本当の面白さは理解できないだろう。
思い出を持つものだけが楽しめる、そんな漫画である。

団地ともお(1) ビッグコミックス

団地ともお(1) ビッグコミックス